次女が「クイック&ダーティ」を覚えた日 | Books&Apps
普段の宿題についても、「絶対間違えたくない」という意識が強すぎて着手遅れに繋がったり、完璧にやろうとし過ぎてなかなか手が進まなかったり、といった状況はちょくちょく観測出来ました。
(略)
とはいえ、「間違えたくない」という意識が強すぎると、そもそも手をつけるのがこわくなったり、勉強が億劫になってしまったりするんですよね。
(略)
で、この時、次女がえらい苦戦しまして。
折り紙やら画用紙やらの材料は集めてちょこちょこいじってはいるものの、なかなか工程が進捗せず、一方期限は迫っているようで、「出来ない……」って泣きべそかきつつも横になってごろごろ漫画読んだりしてたんですよ。
(略)
「もやもやした工程の大きさに対する心理的障壁」と「細かいこだわり」に挟み撃ちされてしまっている状態、完璧主義の弊害が分かりやすく出てしまっている形です。 これは誰にとっても同じだと思うんですが、「全体が把握出来ないけどなんとなく大変そう」という作業に手をつけるのって、凄くハードルが高いんですよね。 要件定義が適当で全体像がよく分かんないプロジェクトとか、基本近寄りたくないじゃないですか。
タスクリストが何十行もあるけど細部は全く分からないとか、考えるだけでも胃が痛くなる状況です。
(略)
勉強とおんなじで、「間違ったものを提出したくない」という意識が強いから、「完成品」でないものを作ることに凄く抵抗があるわけです。
その点も次女の手を遅くしている要因であるように思えました。
ちなみにこういう時は一つ鉄板の解決法がありまして、「取り敢えず適当でいいから全体をざっと作ってしまう」「細部は後から詰めながらレビューを繰り返して品質を上げていく」という方法です。
いわゆる「Quick & Dirty」ですよね。
汚くってもとにかく「成果物」「全体像」があると、そこからイメージをふくらますことも出来るし、更にそれを改善していくことも出来る。
ものがあるから要件も固めやすくなる。
「取り敢えず提出することは出来る」ということからストレスも下がるし、それ以降の心理的なハードルも低くなる。
仕事でも勉強でも文章書きでも、いいことずくめなわけです。